第1章『神波朔夜~呪縛~』

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    父様がやっと、話して下さった 弥太郎殿のは…甲賀と伊賀がいがみ合ってるのを歎いておられるとか…弥太郎殿とは考え方が同じなので…うまくやってけそうだ。 父様と母様、それに里の者の為…頑張るぞ!! 私は…母様に挨拶をして下がった。 雷蔵の待つ…裏山に向かった。 「朔夜…遅かったな!! 如月様の話なんだったんだ…?」 『…すまん。母様の話か婿の話だぁ…今度、甲賀の、金谷一族の弥太郎殿との婚儀がまとまった。』 「………婿をとるのか?」 『そうだ…伊賀と甲賀の為だ!!』 「そうか…そいつはめでたいなぁ~。」 『雷蔵…だろ…。』 朔夜が、婿をむかえるのか…。 もう…こんな風に、朔夜の側にはいられないんだな。 淋しいなぁ…幼い頃よりずっと一緒に居たのに…こんなに早く離れなくてはならないんだな。 どんな奴なんだろう? 『雷蔵…どうしたのだ?』 「ん…何でもない!!」 『…そうか。』 はぁ…今気付いた、自分の気持ちに…バカだなぁこんな時に気付かなくってもいいのに。 オレは、朔夜の事が…好きだ!! 幼い頃から、ずっと…朔夜と一緒に居すぎて気付かなかった。 朔夜には…幸せになってほしい    
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