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いつもと違い今日わ目覚めが悪かった。
学校までは.バスで15分程だ。
李亜わマイペースなため準備が遅い。
そのせいでこの日わバスに乗り遅れた。
仕方なく次のバスが来るのを一人静かに待った。
数分後.バスが来たので乗り込んだ。
いつも乗るバスと違い大人の人が多く座る席もなく混雑しているバス。
乗り慣れないのか落ち着かない李亜。
バスが動くたび人とぶつかりあう程の窮屈な車内。李亜が降りるのわ四つ目のところだ。李亜の学校わ私立の女子だけの高校だ。なので男との交流すらない。
落ち着かないバスの中2つ目の駅で三十代後半くらいのおじさんが隣に来た。
バスが動くと同時におじさんの手が背後に回ってきた。
李亜わ唾を飲んだ。
満員のバスの中。
隣にわおじさん。
そのおじさんの手が背後にある。
するとその手が李亜のお尻を撫でた。
李亜わ声が出ない。
いつまでたっても手わ離れようとしない。
こんな経験のない李亜にわどうすることも出来ずただ黙り目に涙を浮かべた。
ちょうどその時だった。
李亜の方に一つ上位のチャラチャラした男が近寄ってきた。
見た目わ女好きそうで李亜のタイプでもなさそうだ。
目に涙を浮かべながらじっとしている李亜のお尻から.ふと手が離れた。
そして.次の瞬間隣で
「あぁっー」
大きな声がした。
李亜には何が起きたか分からなかった。
すると隣から.
「今何してた」
という声が聞こえた。
ふと顔を見るとそれわさっき近寄ってきたチャラチャラした男だった。
李亜は.その男の顔をみて心が
どきっ
としたのだった。
そして
「何もしてない」
というおじさんの声が耳に入った。
ちょうどその時.李亜の降りる駅についた。
李亜わ.混雑したバスの中人をかき分けるように一目散に走り出した。
これが、初めての出会いだった。
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