赤い眼と死体

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小さくなって角から消えた車を確認して、ナギはミナトを見る。 「俺やっぱり」 「苦手、でしょ?」 先を言われては口が回るナギも黙るしかない、ミナトは笑ってる、大丈夫だと言うように。 「ナギがしてきた悪事もバラしてるし、タケも人嫌いだから」 何のフォローにもなってない、むしろハイそうですかで済むなら人間関係で悩んだあの過去はない、とは言わずに肩を竦めた。 「せーぜー努力するよ、お隣サンだし」 歩きだしたら左足首が痛む、先月まで働いていた工事現場で痛めたモノだ。 自分の怪我に無頓着な彼だから、足首の炎症は捻挫にしては長く痛むモノになってしまっている。 「とにかく道も覚えないとな」 「ナギはすぐ迷子になるから、一ヶ月くらいは期待しないね」 慰めだとしたら笑えない、なんて、ナギは声をあげて笑った。 買い物を済ませ、煙草の自販機やコンビニの位置を確認。 帰る頃には夕方になっていて、やや不安は残るがナギはミナトを見送る。 これから6時間は一人だ。
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