それぞれのオモイ

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それぞれのオモイ

2007年5月 ゴールデンウイークに入り、会社も休みになったので、たまには遠出でもしてみようかなと思い、思い切ってレンタカーをチョイスし、つぐみとドライブに出掛ける事にした。 つぐみのリクエストで海が見たいと言ったので湘南へ車を走らせた。 『湘南と言えばTUBEだよなぁ。と昔僕が言ったらつぐみはサザンだよって言ってたんだよなぁ。』 『…また解らない単語列べてる。それ何?』 『あ、夏になると聞きたくなるアーティストだよ。』 『へぇ~。』 しばらくするとつぐみが歌い出した。 『風に戸惑う弱気な僕~』 『ちょ、その歌覚えてんの?』 『わかんない。何故か今自然に出てきた。』 『つぐみ、よく口ずさんでたよその歌。』 『サザン…サザンオールスターズだ!』 『当たり!ってスゲーじゃん!』 『昔…あ!』 『どうした?』 『ちょっと車止めて!』 と言われ、思わず車を止めた瞬間、つぐみは泣き出した。 『どうしたの?』 『あっちゃん、もしかして昔この海で私にキスしたよね?』 『な…何でそんな事まで思い出したの?』 『わかんない!わかんないけど、なんか少しだけ思い出せたから今感動しちゃった。』 『キス…しよっか?』 僕はつぐみと初めてキスした場所で改めてキスをした。 自分の部屋に帰宅した後、携帯に亮平から着信が入る。 『何?』 『お前今時間ある?』 『今帰って来たとこだよ。どした?』 『今日お前ん家に泊めてくんないか?』 『なんで?』 『頼むからさぁ~!』 訳解らないうちに亮平と俊也がやって来た。 コンビニで買い込んだらしく酒やお菓子を沢山持って来た。 『今日は飲むぞ~!』 『飲むぞ~ってオイ!何かあったんトシ?』 『綿貫と喧嘩したらしい』 『オイ!うるせーぞトシ、コノヤロー』 『なんでそこで猪木なんだよ。』 『まぁやけ酒って事ね。』 『突然電話かけてきて今から敦史ん家行くぞ~って言うからさ、何かあるなとは思ってたんだけど…』 そうこうしている間に亮平は酔い潰れてしまった。
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