最悪な目覚め

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少女、シャインが目を覚ましたのは、スクラップ置き場にうず高く積まれた、大量のスクラップの上だった。 後ろの部分が長く伸びた長い紫の髪は、所々油が付着している。 なんだか遠近感がつかみにくい。 とりあえず起きようと、右手を支えにしようとしたら、右に転んでしまった。 そして初めて、自分が右腕を失っていることに気付く。ついでに右眼もないことに気付いた。 なんとか起き上がった彼女は、自分の記憶を洗い直してみることにした。 (えっと…私はシャインで、私はレプリロイドで、私は………なんでこんなところにいるんだっけ? イレギュラー化した覚えもないし……でも、もし右腕がないのがイレギュラー化したときにやられたんだとしたら…………) しばらく考えた結果、とりあえずこのスクラップ置き場から出ることを最優先にすることにした。
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