姿

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『姿』 吹雪の中 一人 ただ立っていて 雪を全身に受け 風を感じ 白くぼやけた世界を 眺めていた 何かに期待しているのか 何かに気付いたのか わからないけど この吹雪の中を 抜け出そうとはしなかった 諦めに良く似た その姿に僕は 何もすることは出来なかった ありのままを受け入れ それを肌で感じ 生きている姿に 僕は見惚れ 二人は雪の中へと 消えた
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