4 鷹の眼差し

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  ムーノはペキラホンヅの西の樹海を進み、魔女スルーメデの元へと向かった。       泉から現れた魔女は、驚くほど世界の事を知り、ムーノでも知っている事を知らなかった。     「つまり、監視役ジアースに死期が迫っているのだな? しかし理解できないのは、彼ほどの者が消滅する理由だ………ムーノは何か知っているか?」     『私が思いますに、彼に裁かれる愚かな闇の手先が昨今増えすぎなのかと。 昔のガイアはここまで争いに歪んではいませんでした。』     「……闇とはいえ、それはガイアに均衡を保つ為に現れ、戦い消えてゆく存在のはず……。 私が眠っている間に、そこまでガイアは墜ちたというのか?」     『スルーメデ……何か私達ですら想像できない事が、世界に起こり始めているようです。 不穏な空気がプリチッピー川南域から感じられます……。』     「……そうか…。 愚かな人間と犬の争いが思わぬ事態を産み出したのか……。 ジアースはこの原因を知っているのか?」     『……?…原因? ……私にもわからないそれは、当然ジアースにもわからないかと……。』     しばらく考えた後、魔女スルーメデは監視役ムーノに助言をした。 
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