4 鷹の眼差し

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    ムーノが吹雪を呼ぶのをやめ空に光が戻った時、そこからジアースに向けて声が聞こえてきた。     「ジアース……お前の力ではボルボンドーラに勝てない。 ……お前をガイアに遣わした私が言うのだから、間違いない。」     『神か?……それならば、おわかりになるはずです。 勝てるかどうかは問題ではないのです。 この命を賭けてガイアを守る為に、私は生まれた。』     「そうか………ならば、せめてムーノが薬を届けるまで待つのだ。」     『…ムーノ? ……とにかく奴らの動きが鈍くなっている今が勝機だ…。』     長く孤独な戦いが、ジアースから盟友や創造主の記憶までも奪い去っていた。       数日後、ジアースと兵士達はボルボンドーラの元にたどり着いた。     同時にそれは、この悲劇の終幕を迎える時が訪れた事を語っていた。    
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