5 金色の亀

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3頭のボルボンドーラ達は、凍った土の中から頭だけを出していた。     中でも一番大きな亀は、ペキラホンヅの王宮よりも大きくなっていた。     おそらくブレビンと呼ばれていた者だろう。    それを見た人間や動物達は、こんな生き物は誰も倒せないと思った。     『もうやめるんじゃ!!!! 誰もこんな事を望んではおらんぞ!!!』     凍死しないように、人間の布にくるまった亀の長が叫んだ。     しかしブレビンは意に介さないそぶりで、自分よりも小さな者達を見下ろした。       ごおおおぉぉぉ!!!!!       轟音を立てて巨大亀は土の中から立ち上がった。     そして周りに集まっていた人間や動物をバクバクと食べた。     『ガイアの平和を乱す者は、私が許さんぞ!!!!』     ボルボンドーラの暴挙に業を煮やしたジアースが、彼らの前に躍り出た。     『夜空に瞬く星と成れ!!!!』     ジアースが右手を挙げ、力を使った。     『……何だそれは? それがガイアの王の力か?』     『……!!!どういう事だ!!? 力が通じない……まさか本当に神になったのか!!?』  
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