ぼくの初夜

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ぼくは ビクビクしながらも 母さんの胸に抱かれた安心感から 泣くのを止めた。 でも ぼくを どうするんだろう? もしかして ほんとに 二階から 落とすのかな。 ビクビクが強くなった。 トントン。 母さんは 次男 雅樹の部屋のドアをノックした。 「雅樹、 ダックが あんまり泣くから 雅樹の部屋で 寝かせてあげて。」 「えっ!?ぼくを雅樹と一緒に寝かせてくれるの」 母さんは 水とシートと ぼくの ベットを用意してくれた。 …犬嫌いの 母さんが。 ぼくは 犬ながら 感謝した。 ぼくは寂しがりやだから、誰か、そばにいないと眠れないから。 それにしても 案外 母さん 優しいなぁ。
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