ぼくの初夜

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「ダック、可愛いや。」 雅樹は感想を述べると また勉強を始めた。 その夜は 遅くまで この行為が繰り返された。 雅樹も寝不足だが はっきり言って ぼくも寝不足だ。 雅樹、ある程度は我慢するけど 今晩だけにしてほしい。 ぼくだって ゆっくり眠りたいんだ。 …そうこうしているうち、やっと雅樹も寝た。 やっと眠れる。 安心したのも つかの間。 朝になった。 雅樹が 起きて ぼくを抱き上げた。 ぼくは赤目のまま 居間に連れていかれた。 「おはよう!!」 雅樹は 皆に挨拶した。 少ししか寝ていないのに雅樹は元気だ。 ぼくは 半分 赤目のまま居間で爆睡した。 ぼくは 初夜を ゆっくり迎える事が出来なかった。 犬ながら 不本意な初夜だった。
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