始まり

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…忌ま忌ましい授業が終わった。 「おいエージ~。何やってんのお前。いきなり目つけられてんじゃん。」 といつもの軽いノリで話しかけてきたのは敦志だ。 「…!てめーが呼んでんのに気付かねぇからだろハゲ!」 「あ?俺を?何で……あっ!!」 急にデケェ声張り上げると敦志はドアの方へ駆け出した。 「な、オイ!敦志!」 「急げエージ!空き時間中にチケットばらまかねーと!」 「あっ!やべぇ!忘れてた!」 俺達のバンドのチケット。 数週間後にライブをやる事になっていた。 俺はバッグを引ったくって敦志の後を追いかけてった。 あのノートを机の中に入れたまんまなのを忘れて――。
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