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夕暮れ…
バイクに跨がるフローゼンを隣でバイクに寄り掛かりながら男はチラチラとフローゼンを見る。
男はごく普通のパンを頬張り食している。
一方フローゼンの手にはなぜかフランスパン。
身体に合ってなく大きく伸びたフランスパンを抱きまくらのように抱くフローゼン。
『本当にそれでよかった?硬いよ…それ…』
男は言った。
フローゼンは首を縦に振り、フランスパンにガシリとかぶりついた。
ガシッ…
鈍い音がした。
フランスパンに歯型が残る。
可愛く小さい歯型に目をやる男。
『どぉ?』
男は恐る恐るフローゼンを見据えた。
フローゼンは口をあんぐりと開け、目をキラキラさせている。
分かった…
男は目をつむって微笑んだ。
『気に入ってもらえて嬉しいよ』
男は笑った。
『フローゼン…食べながら行こうね。そんな大きさ…何日で食べ切れるんだろ~』
男は大きいフランスパンを見てバイクのハンドルを握る。
『もうすぐだ。気合いいれないと!』
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