嘘に秘める再来

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『フローゼン…君はどこから来たの?』 男…いやオーシャン・R・ストルマッシュは言う。 フローゼンは首を傾げ、目を反らす。 『わかんない。覚えてない』 『やっぱり…』 オーシャンは頭をかいた。 『記憶喪失の可能性もある。それに…やっぱり君の名前には引っ掛かる。しかし…こんなに小さい女の子が一人でいるのもおかしいし…。それにマントのような旗…模様も気になる』 オーシャンはフローゼンに巻いてある布に手をかけ、不思議なマークを目にする。 もう文字が薄れ、何て書かれてあるのかさえ解らない。 とにかく今のオーシャンにはただの汚い布以外には何も見えないのである。 『フローゼン、この旗…なーに?』 『わかんない…。でも捨てちゃ駄目。大切な物だから。大切な物だから』 フローゼンは旗と共にフランスパンを包み、ガシッとしがみつく。 オーシャンはそんなフローゼンを見て微笑みかけた。 そうか… 『大丈夫。誰も取りゃしないさ…』 『本当!?』 『あぁ…本当だよ』 オーシャンはフローゼンの頭を撫でた。 フローゼンの表情に癒されるオーシャン。 そんな二人に間を刺すように一人の男が近づくのであった。
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