嘘に秘める再来

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そぅ…あれから… しばらくしないうちに一年半…いや…一年戦争が終わって…二年が経つ。 月日は春… 一年…そして二年… 君が死んで早くも二年が経つ… そっちの暮らしはどうだい? こっちは二月から綺麗な“椿”の花が綺麗だ… そう…君がこの世界を救ってから…椿の花は二回咲き誇った。 “バニァ・ツバキ” 君は英雄でカッコイイ男だったよ… 俺はあれから学校へ行った。 いろんなことが起こってさ… 俺はとある事情の為にまた学校を辞めた。 半年しか行ってない。 でも一応残りの半年は免除してくれてさ、無事に卒業出来た… それで今俺はお前の墓にいる… バニァよ…ニールやミュールさん…ハンさんは元気でいるかな? いろんなことを話したい…聞きたい… そして逢いたい。 みんなと… お前と。 実に一年振りにここへ来た。 なかなかこれなくて… 男はそんなことを思い浮かべながら手を合わせ目をつむる。 何かを願うように… そこにはずらりと立ち並ぶ墓が聳えていた。 これらは全て二年前にて殉職した軍の墓碑であった。 その中の一つの墓にこう名前が刻まれていた。 “BANIXA・TSUBAKI【バニァ・ツバキ】” …と…
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