4195人が本棚に入れています
本棚に追加
/394ページ
あたしは携帯を手に取った。
一人で考えていても埒が明かない。
リダイアルから和史に電話をかけた。
「……は、い？」
和史が出た。
寝ていたからか、寝ぼけた声だ。
「……なつみ。この前の続きで話あんだけど、今からあたしんちこれない？」
「……え、今はちょっと……」
和史が口ごもる。
電話ごしに、ドアが閉まる音がした。
「……誰か来てるの？」
「……う、うん」
和史が挙動不審になる。
明らかにおかしい。
「かぁずぅ～？シャワー空いたよ♪」
女だ。
電話から女の声がした。
しばらくして、慌てたのか和史は電話を切った。
プーップーップーップーッ…………。
あたしは、静かに携帯をテーブルに置いた。
最初のコメントを投稿しよう！