ある夜

7/12
前へ
/28ページ
次へ
人が一人死ぬたびに、ひとつの世界が失われていく。 何とか氏が言いました。けれどそれは、 人が一人産まれるたびに、ひとつの世界が産まれていく。 ということでもあるのかもしれません。 僕という世界は、僕が死なない限りなくならない。 否、僕という存在の断片がなくなったときに、初めてなくなるのかもしれません。 誰かの心に残るならば、それは“生きている”ということ。 ――本当に?
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加