17人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
暇人
外に干してあるシャツは
少し冷たいけど優しくて
続くなんて思っていない
風が止まった
新聞の大きな文字を眺めて
真実と今日が過ぎていく
誰かが事故で死んだらしい
だけど僕は生きている
サ
嘆く暇なんて無いらしい
いや昨日だって見付けたよ
暗い部屋で 今のままで
明日の事を考えてる
僕は暇人だね
-
忙しい街の小さなベランダで
枯れた花は何を考えてるのか
少しだけ分かる気がして
風が謝った
一人で考えていると
いつも眠りに行き着くよ
そんな当たり前を
少しだけ感じさせて
サ
泣く暇なんて無いらしい
いや鳥だって鳴いてたよ
広い空で 朝の空で
飛ぶ事を考えてる
僕は暇人だね
-
サ
飛ぶ羽なんて無いらしい
無理だって言ってたよ
低い声で 冷めた顔で
死ぬ事を考えてる
僕は暇人だね
-
ちゃんと君と話さないと
いけない事があるとしたら
なんの意味も無い話や
くだらない話だろう
それでいいんだ
最初のコメントを投稿しよう!