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色様々の五匹の龍を―――。
『我等を汚すものは誰とて許さぬ。』
清らかに心地よい声音が不思議と辺りに響いた。
男は悔しそうに口を結んだが、やがてまた不気味に笑いだした。
『いや、まだだ――!!あの方が生きている限り、続く―――!!!終わりなど、ないのだ―――!!!』
不気味な笑い声がそこで止む―――。
男は息絶えた。そして闇と同化し消えていった。
あとには黒いマントだけが残り、空から降る雨が容赦なくそれを濡らしていった。
龍達は飛翔した。天に向かって。
―――やがて辺りは明るくなっていった。雨もやんだ。
沈黙が続く。
そして―――
一匹の龍が重い口を開けた。
『あやつが生きている限りこれは続いてしまいます。』
悲しそうな、辛さを含んだ声だった。
『そして、同胞も深手を負った。』
『我等の力はかなり落ちただろう。』
―――なぜならば………。
『最後の希望を待とう。それしか我等に残された道はあるまい。』
『それまで眠ろう。我等の地で。』
五匹の龍は四方に飛んだ。
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