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つまり、健一君が私を好きになっても誰も文句は言わず、雪や朱美を好きになっても私は文句は言わない。
なるほど、友達になったら心から祝福できる。それが、雪の思いなのだろう。
「やっぱり、私たちは共通点があると思う。その中で一番大きい共通点が、健ちゃんを好きなこと。――だから、友達になれば祝福も出来る。いつも一緒の友達だからね」
雪の笑顔に見惚れていると、いつの間にか朱美がサインして拇印を押していた。
……まぁ、良いだろう。
友達でありたいと、二人とも願っているのだから……私も願いたいじゃない?
「私、雪さんと朱美ちゃんと……お友達になりたい! ――ううん、なるの!」
「……瑠美さんなら、歓迎します。よ……」
「うんうん、大歓迎!」
……私に初めて、同性の友達でした。
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