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「け、健一様……ここは叫んだほうが、おいしいのでしょうか……?」
「いや、何の話?」
何で瑠美は急に冷静になったのか、僕は分からなかった。
……と言うか、目のやり場に困るんだけど。
「瑠美ちゃん、ちゃんと服着て少し出てってくれないかな? 僕も恥ずかしいんだけど……」
瑠美の顔が真っ赤になって、急に慌ただしくなった。
……思えば、僕は裸だった。いくら湯気で隠れてるとはいえ、恥ずかしくなってくる。
「あ、すいません。――終わったら、お呼びくださいね」
真っ赤になりながら、頭を下げた瑠美がいつの間にか服を着ていて、脱衣所から出ていった。
僕は安堵から出るため息を吐くと、下着を手を取り服を着た。
「……瑠美ちゃんって、叫ばなかったな」
と、思いながらも準備を終えて脱衣所を出る。
――そこには、雪と朱美と瑠美が扉に耳をあてながら僕の様子をうかがってたらしい。
まぁ、スライド式のドアだから傾れ込んできたけど……。
「……何してるのさ、三人とも」
半分呆れた表情で、僕は三人を見た。
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