それでも、結果は、未だ

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 ……何故雪は、深く詮索せずに笑っていられるのだろうか。  私は……?  私なら……絶対深く詮索するであろう、隠し事を……雪は信じて話すのを待つと言う。 「……何で、待つの? ――何で貴女は、今日初めて会った私を信じようとするの? 貴女はお人好しなのかしら? 何で、なにも詮索しようとは思わないの?」  私の言葉に考えるふりをした雪は、ニヤリと笑うと私の目の前に歩いてきた。  ……女の私が、同じ女である雪を見た瞬間。彼女が可愛く見えた。 「そうねぇ~……簡単に言うと面倒だからって感じなんだけど……」  くるりっと回ると、雪はスカートを翻しながら両手を空に上げた。  まるで、空が落ちてきて。  その落ちてきた空を、全て抱き込むように。 「ちゃんとした理由は、私がそうしたいからよ? それに、お友達でしょ? なら……信じてみるのも大事じゃない?」  今までの何かを狙っている笑いから、親しい人にしか見せない笑顔で。  私の目の前の雪は、確かに笑っていた……。 「……そうだね、私達……友達なんだよね……雪さん……」 「もぉー、瑠美ちゃんは年上なんでしょ? 雪、で良いよっ!」  ……そうか、そう言えば私が一歳年上だった。
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