第1話

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「ただいま。」 「お邪魔します。」 僕はパーカーを家に上げ、居間へと招いた。 「友喜、お友達も一緒なの?」 二階から母さんがパタパタと軽く駆け降りてきた。 そして、予想もしていなかった客人を見て動きが止まった。 「母さん、小学生の頃文通してたパーカーくんって覚えてる?」 僕の問いかけに合わせるようにパーカーは笑顔で頭を下げた。 「え、ええ。友喜と一緒に英語で手紙を書いた子でしょ?えっ…その、パーカーくんなの!?」 「初めまして。パーカー・メイヤーです!」 「あっ、ヤダ、ホントに!?」 「僕もいきなりだからびっくりしたよ。」 それから僕は今までのいきさつを説明し、パーカーを僕の部屋に招き、パーカーと連絡が取れなかった8年の事を話した。 するとパーカーは物凄く嬉しそうな顔をしていた。 「ねえ、パーカーはどんな8年だったの?」 「僕?僕は…ほとんどがベッドの上だから…」 「あ、そっか。でも前より良くなったみたいでよかったね。」 「うん。何回も手術を受けたけどね。」 「本当に大変だったんだね。」 僕の言葉にパーカーは俯いた。 「あ、ごめん。辛いことを思い出させちゃったかな…?」 「…ずっと、僕は信じてきたんだ。」 「え?」 「元気になって、絶対トモキに会うんだって。」 パーカーは手紙の封筒の中から一枚の写真を取り出した。 そこに写っていたのは8年前の僕だった。
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