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俺が起きると昼の１２時を過ぎていた
部屋から出て居間に向かうと母さんが真剣な顔をして俺を待っていた
「新人…なんか分からないけどあんた宛てに国から手紙がきてるよ」
「ああ…昨日パソコンで求人情報を探してたら国からの仕事があってね」
俺は母さんから手紙を受け取ると中身を見た
手紙にはこう書いてある
今日の６時に国会議事堂に来て下さい
服装はできるだけ動きやすい物がいいです
加納下 海
加納下 海(かのもと かい)と言うのは今日本を纏めてる総理大臣の名前だ
俺が手紙を見ているとお昼のニュースが流れてるのに気が付いた
《次のニュースです本日６時より行われる臨時国家機密委員には全国から集められた無職の方々も参加するもようです》
「へー、そういう事か…」
「新人！手紙にはなんて 書いてあるの？」
俺はテレビを指差した
「その事」
母さんも俺も苦笑いを浮かべるしかなかった
俺はこの時
この先待ち受ける夢と冒険と言う名の、小学生の頃に捨てた夢物語の主人公になるなんてこれっぽっちも思っていなかった
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