序章 今日限りの日常

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この(ユグドラシル)にはかつて、九つの世界が存在し、それらを巨大なトリネコの木――世界樹が貫いていた。 世界樹は 三つの天上の世界 四つの地上の世界 二つの地下の世界 から成り、 アース神の世界 《アースガルズ》 ヴァン神族の世界 《ヴァナヘイム》 光の精の世界 《アールヴヘイム》 人間の世界 《ミズガルズ》 巨人族の世界 《ヨートゥンヘイム》 火の巨人の世界 《ムスペルヘイム》 小人の世界 《スヴァルトアールヴヘイム》 霧の世界 《二ヴルヘイム》 死人の世界 《ヘル》 の九つである。 それらは互いに均衡を保ってきたが、それも長くは続かなかった。 戦争――終焉(ラグナロク) もしくは《神々の黄昏》により 世界はことごとく崩壊したのだ。 しかしその時でさえも世界樹は滅びず、リーヴとリーヴスラシルという人間の夫婦がその中に逃げ込み、その二人が今の世界――《ユグドラシル》を構築した。
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