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『え!?何でですか?』
待ってくれよ!頭の中の整理が出来ないよ!そうなっても無理はないだろう…。すっかり困惑気味のダイキを尻目にクリストフは嬉しそうに口を開く。
『君を連れていく。ちなみに拒否権はないぞ…』
顔は笑ってるけどクリストフの顔が怖いよ。拒否できる訳がないじゃんか…。ダイキは頭を抱えながら唸る。このクリストフとかいう男、突拍子のない事を言う為、思考回路が追いつかない。
はぁ、覚悟を決めないと。そんな事を思いながらダイキは諦めたかのようにため息を吐いた。
『別に良いですよ…』
力無く呟いたような弱々しい口調でダイキは答える。明らかに嫌がっている。
『おおっ、さすが!物分かりがよくて助かるよ』
嬉しそうな反応を見せているクリストフ。そんな彼を尻目にダイキは暗い表情を浮かべ、虚ろな瞳で目の前にいる自称異界の住人を見つめる。
『どうしてこんな事になったんだろう?』』
大きなため息がまた一つ。先がまた思いやられるダイキなのであった。
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