ありがとう

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
自分のことがわからない 嬉しいのか 楽しいのか 悲しいのか わからない わからないけど 皆といるときは 何も感じなくても 楽しいとか 面白いとか 思っている様に振る舞っている 周りを真似して 一緒に笑う そうじゃないと 皆は不思議がる 皆と一緒じゃないと 私の居場所はない 正直言って疲れる なんでみんなの表情がそんなに変わっていくのかわからない 果たして自分には そんな感情が存在しているのだろうか 唯一わかるのは 怒りの感情だけ そんな私に 少しずつ 本当に少しずつ 怒り以外の感情が出てきた でも なかなか上手く表現出来ない 頭の中がぐちゃぐちゃして わけが分からなくなる 常に張っている緊張の糸が切れた時 どうしようもなく 涙がでてくる 理由はわからない 止まらない 止めることの出来ないこの涙 誰にも話せず ただ一人で 静かに泣き続ける 涙が止まったら 何も無かった様に振る舞う 今では 仲間といると 笑うことが出来る 今までとは違って 自然に笑える 仲間たちは知らない 彼女たちの存在が どれだけ私に影響を与えたのか どれだけ私に 光を与えているのか 初めて 自分の居場所を見つけた 本当の私の居場所 初めて私を必要としてくれた もう少したてば ちゃんと 自分の感情を表現出来るようになると思うから 言いたいことがあるから それまで 不器用な私を側にいさせて下さい 卒業までには絶対に言うと 決めているから ただ一言 『ありがとう』と
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!