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『す、すまない。
言うのをすっかり忘れていた』
とことんタチ悪いドラゴンだな、おい。これが昔も今も炎の竜の頂点かよ。信じたくねぇ……。
『む、失礼な。あの絶大な威力。他のどの魔法より強力だぞ』
だな。いよいよ剣士の俺にも“必殺技”なるものが誕生した。魔法とかだったら、なんたらかんたら!って言ったら技が飛び出して格好良かった。しかし俺は魔法が大の苦手、しかも魔力が少ないから大技など皆無に等しい。
剣技での必殺技が欲しかったが、この際どうだっていい。俺は、ついに、必殺技を手に入れたぞぉぉ!
しかし、となると拳を叩きつける毎に焔が吹き出すのか?威力があれなだけに逆に不便か?
万が一腹の立つガキなんぞぶん殴った時とかに発動されても困るしな。
『大丈夫だ、王よ。
フェルナムルガ・クィントトラスという名前がその技にはついてある。
叫ぶのだ、そうすれば我がその時だけ発動しようではないか』
俺の考えを読み取ってくれたファタルガオラがなかなかいい事を提案した。
しかし、名前なげぇからカット。
そうだなぁ、ヴァルハイドも一撃で粉砕してしまう炎だから、
『フェルナムルガ・クィントトラス』
ヴァルフレアだな。
簡単で呼びやすいし。
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