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泣き虫ニイナ。
鬼ニイナ……略して鬼イナ。ぷぷぷっ!
「ちょっとロイン!?集中してなくて魔法当たって、それから後悔しても知らないからね」
言うなり素早く印を結び呪文を唱えだす。
「『アイシクル』」
一直線に飛来して来た二十本近くはある氷の氷柱を、あるいは体を捻って避け、あるいは跳んで避けてみせた。
ふふふ、甘い甘い。
「悪ぃが万が一にもそんな事はあり――」
「『ガルドーブ』」
どごぉぉうぅぅぅん!!
「得たぁぁぁぁ!」
ひるるるる……ぽて……。
土砂を巻き上げるだけの簡単な魔法によって、俺はかなりの高さまで舞い上げられた。
そして落下。ケツを突き出した、なかなか情けない状態で着地をする。
「や、やるじゃない……」
「でしょ?」
満面の笑みを顔に張りつかせたニイナは鼻歌すら歌っている。
くそぉぉぉ、なんか腹立つ!
俺はギチギチと音を立てて立ち上がった。
場所は相も変わらず瘴氣に満ちたグーテの森。
アモールんとこに行ってから二日間修行を続け、ニイナの防具を取りにいった。
ついでに修行用のトレーニング用具も借りたのでそのまま1週間同じようにここで修行をしているわけだ。
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