~ここが分岐点~

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「イシュカ君が城を訪れる時は決まって何か頼み事がある時じゃ。今宵も何か重大な話があってここを訪れたのだろう?」   「あっ」     そうそう、そうだった。また忘れるところだった。 さてどう言えばいいか。 少し間をあけて考えてから、俺はありのまま考えていることを話した。     「酒のつまみには向かない話ですよ?」   「構わん」   「数千年前にあった邪竜大戦の再来。それを俺は危惧しています」   「……どうしてじゃ?」   「相手が邪竜と呼ばれたティアマト、及びその腹心アエシュマであったからです」   「続けなさい」   「はい。さらにロインに宿った力の源が紅蓮竜のものである事。聞いた話でしかないのですが、その邪竜が封印された他の自身の力を復活させるべくこの地を発った事。これも聞いた話で憶測でしかないのですが、アエシュマも時を同じくしてこの地を発った……らしいのです」   「ふむ。その話とイシュカ君がどんな繋がりがあるのじゃ?」   「いいえ、自分ではなくカエルラ=フォーという女性のためです。ベルアモンドを銃弾として放てる彼女の武器は十分役に立つはずです。しかし問題は火力。 竜と竜との、神と神との戦いにおいて我々人間の力はあまりにも小さい」   「それで?」     ひいいい、口調が厳しい気もする!でもここで折れるわけにもいかん。    
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