俺の海岸物語り

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さっきから 背後に違和感を感じながら 俺は歩いていた         「誰だ?」                 振り返る                  誰も居ない      こんな 事は 今日に限った事ではない      この一週間 下校時には 毎日だ                   「誰かに見られている」いや「付けられている」           振り返っても 誰も居ないんだ         ケド… 確かに 誰かに 見られている     「今日こそ捕まえてやる♪」まるで 犯人逮捕に燃える刑事ドラマの主人公さながら       防波堤の間に 身を落とし「誰か」から 見えないように そっと 寝そべる            タタタタッ                 と 軽い 足音が近付く 『あれ?……… 居ないよ?……あれ??』  女の子の声      一人のようだ     声の主は まるで誰かに話し掛けるように呟く  知ってる顔だ この女の子は 同じクラスの由香だ           いつも元気で クラスのムードメーカー的ポジションにいる娘だ                何で俺の後を付いてくるのか 理解出来ないが 今 この娘が探している人物が俺である事は 確かだ            『誰か 探してるの?』 声をかけてみた               由香は真っ赤に赤面して 自分のスカートを両手で押さえ『エッチっ!』            そうだ… 彼女は 俺の頭の上に 立っていた              『見えないよっ!』 と 一言 言って 立ち上がり 由香の方を見る……  挑むような それでいて 少し恥じらうような  何とも可愛らしい表情で俺を見ている     確かに 見えてない訳は無い 俺の頭の中は ピンク色の水玉模様でいっぱいだ          『嘘だっ!……見えたでしょう?』      「見たんでしょう!!」と 言われないだけ ましか………       『見えてないっ』   ここは 言い切る    『じゃぁ 何色だった?』不思議な事を聞いてくる           『白だっ』 嘘だ……が…『やっぱり見えてたんだっ エッチっ!!』   これは意外……自分の下着の色も解らないのか?『でも 良いんだ♪隆になら見られても平気♪』
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