愛したいと心は言っていた

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他愛もない話し。 外の夕焼けは、本当に綺麗だった。 明日は晴れるだろうな。 「…新八が、インフルエンザになったろ?」 「ん?あァ、志村か。」 「だから、アイツの作った健康弁当持ってお見舞い行くかって話してたの。」 「ハハ、そりゃァいい案ですぜ、」 つい笑って、やっぱ先生はくえねェお人だ、なんて。 そんな事話してたら、いつの間にか国語教材室についていた。 中に入ったら、相変わらず甘ったるい匂いと本の独特の匂いが充満していた。 「まァとりあえずソファに座ってな。」 「へい」 ストンと腰を下ろして、目の前にある窓を見下ろす。 「あ。」 丁度門の辺りに、姉上と土方と近藤さんがいた。 直ぐ曲がって見えなくなったけど、土方の直ぐ隣に姉上がいて、近藤さんが身振り手振りで何かを話していたのが見えた。 「沖田、何飲む?」 「別に。何でもいいですぜ」 「んじゃ俺と一緒のでいいか?」 「それってまさか紅茶に砂糖三杯位入れてその上に生クリームとか乗っちゃってる奴ですかィ」 「ブッブーおしいなァ~砂糖は角砂糖五個でした~」 「勘弁して下さい。」 結局飲み物は普通のカフェオレ的なもの。 先生と一緒の飲み物とか、死ぬ。
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