101人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
肩を合わせたまま二人して笑った。
スッと離した肩に、目の前には目元を真っ赤にして笑うチャイナがいた。
「バーカ、お前目ェ擦りすぎなんでィ。」
「うるさい、擦ってないネ、拭いただけヨ」
「それを擦ったってんでィ、涙ボロボロ零して」
「うるさい、目に汗が入っただけヨ」
「なんで汗だよ、普通ここは埃かゴミだろィ、」
また擦ろうとしたから慌てて手を掴んだ。
「何アル、離せよ、痒みの地獄ネ、このままじゃアタイは痒みの地獄に溺れてしまうネー!」
「いいから黙れチャイナ」
「ふざけんなヨ!この痒みがどれだけ痒いかお前に教えたい位、地球が滅亡してしまうんじゃないアルかと思ってしまうくら…っ!む、…んっ!?」
うるさいと思ったから、口を塞いだ。
一瞬重なった唇は、柔らかくて、驚いた神楽の表情は、直ぐに赤くなった。
「な、な、いきなりアル!!」
「痒み、止まりやしたか?」
むむ、なんて言いながらコクリと頷いた神楽が、愛しいと感じた。
そのまま、また抱きしめて、目を瞑り空気を吸い込んだ。
ねェ姉上、姉上も、今幸せですかィ?
今俺と同じ気持ちだったらいいなァ
いつまでも、幸せだったらいいなァ…
最初のコメントを投稿しよう!