愛したいと心は言っていた

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「姉ちゃん、元気そうで良かったな、」 「…はは、最近まで、歩けない位弱ってってる…って医者が言ってたのに、なんでィ、とんだやぶ医者でィ」 笑う声は小さく。 心ん中は、喜びでいっぱいだった。 「…っ!なにすんでィ!」 わしゃわしゃと銀八が頭を撫でてきたから、急いで振り払った。 「お前でもそういう顔、できんだな」 「失礼極まりねェですぜ、先生。」 なんか少し照れて、そっぽ向いてそう言った。 てか、そういう顔…って、何だ。 一通り挨拶のし終わった姉上が、俺の所に来る。 「暫くは安定してるんですって。だから、学校にも行っていいって。嬉しくて、病院から直ぐ来ちゃったの。」 「そうですかィ…」 「うん、そしたら病院の先生方から色々と電話がかかってきてね、全部銀八先生が片付けて下さったのよ。」 ニイッと笑う銀八に、少し見直したと告げてやる。 「もう、先生ったら格好いいんだから!そうやって私と格差をつけて弄んでるのね!?いいわいいわ、もっと格差を付けなさいよ!」 「なに言ってるの猿飛さん、先生は私を弄んでるのよ!勘違いも甚だしいわ!」 「はいはい、てめェらどうでもいいから席につけェー」
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