愛したいと心は言っていた

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「チャイナァ!」 「うおっ!やったアルな!!」 いつもの学校へ行く一本道。 土手を走る俺らはいつものように蹴り合いの殴り合い。 「沖田ァー今日遅れっから、飯よろしくなァー」 「えェ、いいですぜ、今日はピーマン料理作りまさァ」 「え、いや、ピーマンはちょっと勘弁…」 変わった事と言えば、姉上が亡くなって先生の家でお世話になる事になった事。 たまにチャイナが遊びに来て、土方が来たり近藤さんが来たり、楽しい日々を送っている。 後変わった事といえば…、 「チャイナすきあり!」 「え!…っん!?」 俺らの関係も、進展したかな、と思う。 「うおおい!!ズルいアル!!いきなりネ!私にもさせろよキス!!」 「あ!?キスってさせろとかそういうもんじゃねェだろィ!」 少しばかり、なにか履き違えてる気もするが、これはこれで…、俺は急いでチャイナから逃げ出した。 「よお土方、んな湿気た面してっと姉上が悲しみますぜ」 「うるせェ、寒いんだよ」 皆、相変わらず元気だ。 朝日が眩しく俺らを照らす。 空を見上げてゆっくり歩いてたら、いつの間にか周りに人がいなくなってた。
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