愛したいと心は言っていた

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姉上はクスクス笑ってた。 それを見て皆は微笑んだ。 凄くいい一日だと…、そん時は、そう…思っていた。 「ほらドS、約束通り貴様に神楽様が直々にお弁当を作ってきてやったネ!」 「え…マジで受け止めちゃったの、あの言葉。」 目の前に弁当を差し出されて自分の弁当も出した。 奴の手渡してきた弁当はウサギの布袋で包んであった。 そういや昨日そんな事言ったな…いつも通り口喧嘩して、何があったか忘れたが、弁当持ってこい、なんて言っちまった記憶が微かにある。 「な、何アル!お前が私を侮辱するから、「弁当なんかどうせお前作れねェだろィ、」って言ったから、、頑張って…っ」 「わーったよ、すんげェ有り難い、食うからよこせコノヤロー」 不覚にも、可愛い、なんて思ってしまった胸の内。 弁当かっさらって中開けて見ずに食ったら口ん中になんとも言えない苦さと辛さとしょっぱさが。 「へっへーん!!騙されたアルな、サド!私の演技恐れいったか!ついでにソレは神楽様特性健康弁当アル!味わって食えヨドSバカが」 上から目線でしてやったりな顔でしかも誇らしげに言うもんだから頭の血管切れてモサモサ食ってた生のパセリとピーマンを飲み込んだ。
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