愛したいと心は言っていた

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後は弁当を奴の顔目掛けて飛ばしたら見事に避けられた。 「そんなのお見通しアルよ~!神楽様に予測できにゃ!」 ガタンと立ち上がってほっぺたをこれでもかって位引っ張った。 「へーこれは予測不可能なわけにゃっ」 そしたら相手もほっぺたをぐにーんと引っ張ってきやがった。 「いひゃい!はんま、はんま、」 「たったら、そっひはらはなすアルほS!」 ぐにぐにぐにぐに、引っ張り合いしてたら、後ろの方でべちゃっと、派手な音がした。 二人して掴んだまま振り向けば、そこには顔にべちゃっと弁当のくっついた土方がいた。 てか爆笑。 「ぐひゃひゃひゃひゃっひしかた、モロにうけてやんのー!」 「ぶふへ、マヨラーとんまいアルな!」 掴んだままほっぺた離さないから言葉が上手く喋れない。 けど爆笑。 「て…っめェらァ…」 ベタッと地面に落下した弁当。 奴の顔は鬼と化していた。 「問答無用で死ねやオラァ!!!」 やべえって二人して思ったその時。 土方が正に向かって来ようとしたその時。 奴の顔に当てられた真っ白いハンカチに、土方も予測していなかったようでそこで固まってしまった。 「あらあら、そーちゃんも神楽ちゃんも、悪戯がすぎますよ。」
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