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その笑顔…
私大好きなんですよ………?
「先輩は…彼女いますか…?」
「おらんけど…」
「私ッ…先輩のことッ…」
「侑士~~!!早く来いよぉ~!!!」
「いま行くから待っとれ岳人!」
「で、なんや?」
「い、いえ…いいんですッ…」
「?ほな行くで」
言えなかった……
言えそうだったのに………
そして、今日の練習は終わった。
「お疲れさまでした~」
「お、白石。今帰り?」
「はい。向日先輩もですか?」
「そうだよ☆じゃあ侑士と3人で帰ろうぜ」
「えッ………はい!!!!」
ウソみたい!夢みたい!忍足先輩と帰れるなんて!
「待たせたな…ん?」
「白石も一緒でもいいだろ?」
「別にええよ」
「あッありがとうございますッ」
校門を少し過ぎたあたりで、私はハッとした。
「あッ…忘れ物した…」
「プッ☆白石ドジだなぁ」
「うぅ…先輩たちは先に帰って下さい」
「おー、気ぃつけて帰れよ」
自分のバカ!!!
せっかく一緒に帰れると思ったのに………
私は急いで部室に戻った。
「あった………はぁ……帰ろ…」
「忘れもん…あった?」
ドアの方から声をかけられ振り向くと…
「忍足先輩…?」
「また『ドアが開かない』とかゆーてたら大変やと思って」
優しい…
今なら私…
素直に…
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