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夜。
消灯時間は10時で、まだ8時。
お風呂も入ってヒマになった私は、荷物の中を探す。
「トランプトランプ…」
「佳奈、トランプ持ってきたの?やりたい!」
反応したのは巴だった。
「鳳くんのところ行ってやるけど、巴も来る?」
「鳳くん?じゃあ遠慮するよ。お邪魔じゃん」
「そ、そんなことないよ…」
「いいから、いってらっしゃい」
巴は手を振る。
私は急いで鳳くんの部屋に向かった。
コンコン…
シーン……
お風呂に行ったのかなぁ…
待ってよっかなぁ…帰ろうかなぁ…
うろうろと、私が迷って立っていると…
「白石佳奈?」
振り向くとリョーマくんがいた。
「リョーマくん!何してるの?」
「風呂の帰り。そっちこそ」
「この部屋に遊びにきたんだけど、誰もいなくて」
「………この部屋、男の部屋ッスよ」
「うん…そうだけど…?」
「………じゃあ俺の部屋に来ない?」
「えッ!?」
「いいから!ほらッ!」
腕をひっぱられ、断る間がなかった。
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