想い

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「アーン?お前こんなとこで何やってんだ」 水飲み場の陰にうずくまっていると跡部先輩にみつかった。 「鳳と、かくれんぼか何かか?」 「…なんで鳳くんなんですか」 「仲がいいようだからな」 「…」 「…お前は忍足が好きなんじゃなかったのか?」 「ッ!?」 「だが、最近は違うようだな…フラれたか」 「!!!!」 「俺様の眼力(インサイト)をなめんなよ」 「う…」 なんでこんなにわかるのッ!?私ってわかりやすい!? 「…そうですよ…フラれました。で、もう立ち直ってます」 「それが鳳のおかげってか?」 「鳳くんは優しいです。だから私甘えすぎて…」 「…お前…鳳に告られたのか」 「!?」 「だが、自分の気持ちがまとまらねぇ。違うか?」 「違いません…なんでわかるんですか」 「俺様をなめんなよ」 「跡部先輩…こわい…」 「ついでだ。聞いてやる。全部話せ」 「………実は…」 なにもかもわかっているような跡部先輩に、私はすべて話した。 鳳くん、リョーマくん、桜乃ちゃんの気持ち… そして、私の気持ち…… 「なるほど、な」 「…」 「悩んでんのかと思ったが、自分の気持ちは決まってんだな」 「跡部先輩に話してたら…気付きました」 「フッ…少しは役に立てたようだな」 「はい!ありがとうございました」 「俺様はそんなに暇じゃねぇ。いつもいつも相談にはのれねぇが、たまになら聞いてやる」 「はい…」 「じゃあな」 跡部先輩…ありがとうございました。 言おう…私の気持ち…
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