想い

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「佳奈…」 「ゴメンね、呼び出して」 夕方、夕ご飯の前に鳳くんをコートに呼び出した。 「大丈夫だよ。夕日がキレイだね」 「うん…」 「ちょっと打たない?」 パーン シュッ 私たちはボールで打ち合いながら大声で会話した。 「鳳くん!相変わらず!すごいパワーだねッ!」 「佳奈こそッ!追いつくのが速いッ!」 パーン! 「鳳くん!」 「何ッ?」 「親友でいてほしい!」 「…」 パーン 鳳くんは無言で打ち返した…パーン 「鳳くんは優しくて、大好きだよ!でも!」 ラリーは続く… 「でもね、それ以上には見れないの!」 …… コロコロコロ… ボールが転がる… 15分ほどのラリーを止めたのは鳳くんだった。 「ハァハァ…鳳くん…」 「…調子いいと…思わない?」 「鳳…くん…」 「…ゴメン。もういい」 「鳳くん!」 「じゃあね」 鳳くんは走ってコートを出て行った。 わかれるときはいつも 「じゃあまたね」 って言ってくれてたのに… 嫌われた…? 私、鳳くんに嫌われた…? 広いコートで私は立ちつくした。
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