死んだ

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通夜と葬式を、慌ただしく田舎で済ませた。 母がいることが当たり前だと思っていた。 母の体調が悪いなんて知らなかった。 そんな私は、何も考えられなくて、周りの人に何もかも任せ、ただ時間に流されていた。 その時の事は、ほとんど記憶にない。 かろうじて記憶に残っているのは、家族と、親戚のおばさんの「お母さんに、病気の事は口止めされていたのよ。」などという訳の分からない言葉だった。 気がつけば、夕日の射す東京の部屋で、1人、ただ座っていた。 飲食を忘れていたのだろうか、ふと考えると、お腹が空っぽで、喉が、からからだった。
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