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「私達は継承者を殺すために来たの!」
『私達は世界を変えるために殺しに来たの!』
「世界を……変える?」
メメの言ったことは【組織】の当初からの目標だろうが、ネネの言った言葉は予想外だった。
「私達【組織】は新世界を築くの!」
『だから継承者はとっても邪魔なの!』
笑顔を絶やさないメメとネネを前に、恵美理は躊躇った。
新世界の創造……それが【組織】の目的だった。
「お姉ちゃんはどうなの?」
『私達と同じ匂いがするよ?』
「…………」
メメとネネには、恵美理が吸血鬼だということはバレていた。
だからといって、恵美理は揺らがない。
「興味無いかな……お姉ちゃんはあなたたちの敵なの。ゴメンね」
言いながら恵美理は身構え、戦闘体勢を取るった。
新世界など興味は無い。
継承者三人がこの町にいない以上、恵美理がやらなければならないことはただ一つなのだ。
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