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「イタイよ……」
『イタイね……』
「「『ッ!?』」」
有り得ない声を聞き、恵美理は圭介を守るようにして後ろに下がらせた。
『馬鹿な……』
圭介の狙いは完璧で見事気弾銃で後頭部を貫いていたはずだったが、消滅するはずのメメとネネは平然と立ち上がっていた。
「無駄だよ。私達は無敵だもん」
『絶対に消滅しないんだもん』
自信たっぷりに語るメメとネネは、今度こそ攻撃体勢を取る。
「やらせないわよ!!」
すかさず恵美理は腕を振ると、無数の焔弾構成されてメメとネネに直撃し、煙が立ち込めた。
この『焔』こそが、恵美理の特訓の成果だった。
炎雷神の『炎』とは違い、恵美理の『血』を魔力として扱っているので、浄化というよりは悪魔の地獄の業火に近い。
それを真正面から受けて、普通は助かるはずがない。
『無駄だよ』
「なッ……」
が、それは『普通』前提の話だ。
メメの前にネネが立ち両手を正面に向けると、それだけで恵美理の『焔』を使った焔弾は防がれたのだ。
これには三人とも絶句するしかなかった。
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