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「凄いよ!」
『凄いね!』
一瞬の間に起こった恵美理の動きに驚き、二人は称賛の拍手を送った。
「嬉しくないわよ……」
肩で息をしながらメメとネネを睨み、後ろを振り返った。
圭介と狗羅が何かを始めていることを知り、片腕を横に伸ばした。
大きく深呼吸をして神経を集中させると、次の瞬間には『焔』が渦巻き恵美理の手に刀が握られていた。
「『焔嶄(えんざん)』」
自身の『焔』を刃に纏わせると、『焔』が爆発的に増した。
「これで終わりよ!!」
焔嶄を頭上にかかげ振り下ろすと、纏っていた『焔』はメメとネネを呑み込む勢いで迫った。
「展開!」
『発動!』
呟いた二人はあっけなく『焔』に呑み込まれ、今度こそ完璧に終わった……そう思った。
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