第一話:双頭の蜘蛛と失われた記憶

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「ッ……」 いつもと変わらない朝……。 翼はいつも通りに目覚めると、脇目も振らずにリビングへと走った。 「…………」 ドアを開けてもそこには誰もいなかった。 舞もツキも、そして雅人も……。 ただ黙する翼は部屋へと戻り、ハンガーに掛けてある制服へと着替える。 「雅人さん……」 呟いたその名の少年は、ここには存在しない。
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