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「『それで終わり?』」
「なっ!?」
恵美理は言葉を失った。
そこには、無傷の状態でメメかネネが立っていた。
舌打ちして一人になった少女を見ながら、集中してもう一人がどこにいるのかを探る。
「『私はここだよ』」
一人分の声の響きでないことに気付き、恵美理は全神経を目の前の少女に集中した。
「『私達は、本来二人で一人なの』」
「二人で……一人」
攻撃と防御を分かれて行っていた二人が、一人になる……。
つまりこのネネ(またはメメ)は一人でどちらも行えるようになり、共に動く必要がないため二人の時よりも自由に動けることになる。
それだけではない。
狗羅の言った『吸収』が本当にネネの能力だとすれば、攻撃方法は鎖分銅だけではなく恵美理の『焔』も含まれることになる。
『主人、ここは一旦退くのだ』
「……あんたもそう思う?」
警戒態勢を取りつつ、いつの間にか足下にやって来ていた狗羅に賛成した。
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