第一話:双頭の蜘蛛と失われた記憶

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全ての始まりは三週間前、異常な数の妖魔が現れたのがきっかけだった。 日に日にその数が増え対処法もなく、途方に暮れていた。 そんな中、雅人が倒れたのと同時に大量の妖魔が出現したことを感知した舞とツキ、翼と狗羅は外へと飛び出し龍一から全てを知らされた。 原因はゲイン=アイスナーが雅人に付加した式、さらにこのままでは雅人は生贄となり死ぬ……と。 その夜召喚されたケルベロスと、雅人は戦った。 『炎』がぶつかり地は裂け大気は揺れる……しばらくそれが続いた。 消滅するケルベロスに役目を果たして消える『朧』……雅人は見事に勝利し、ケルベロスによる全ての破壊を防いだのだ。 が、代償は大きかった。 ケルベロスと雅人は僅ながら式で繋がっていた。 その状態のケルベロスを倒して、雅人に影響が無いわけがない。 『朧』消滅と同時に、雅人は倒れたのだ。
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