脳外科病棟

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バイパス手術で もう1つ。 クリッピング手術に比べたら どうと言う事は無い手術である。 もはや 私達の感覚では 歯医者くらいの位置にあった。 しかし、やはり脳外科手術には違い無い。 埋め込み手術後、部屋に戻った私は… 麻酔が切れた瞬間! 「お腹空いた。」と言い出した。 医師達に感謝の言葉を掛ける前に 腹が減ったと。 一同 引いたのは 言うまでもない。 医師は 「ぶっ…(笑)…食えるモンなら食ってみ?」←かなり 仲良くなっていたので もう こんな調子。 と 私に言い、両親と 内容について話を始めた。 私は みんなして 無視を決め込まれた事で 更に意地になり、 近くにいた彼に 「パンちょーだい!」と 目に付いたパンを 指差した。 彼は 「マジ~?ヤバいだろう?」と またしても 引いていたので、「今 食べていいって言ったじゃん!いいから寄越せよ!」 とんでもない 悪態をつき、無理矢理取らせた。 私は 喜んで 菓子パンを 一気に食べてしまい、続いて 紙パックの 苺牛乳を 2本 立て続けに 一気飲みした。 話の途中で気付いた 皆は 「ああっ!!」と慌てた。 食べられる様な 体では なかったのであった。 「へ?だって、食えるモンなら食えって…」 と ポカンとしていると 「食えるはずが無いから言ったの!!」 やはり 頭を いじった為、私は その時 多少おかしくなっていたそうだ。 私に 凄まれて 渡してしまった彼は こっぴどく 怒られていた。 ……スマン。
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