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「君がやってくれたの…?」
南千にはいつのまにか『恐怖』と言う気持ちがなくなっていた。
南千はそっとその男の子の髪の毛に手を伸ばし、指先でちょん、とつついた。
サラサラな綺麗髪の毛はとても触り心地がよく、南千は男の子の頭を撫でた。
「………んっ…」
男の子が少し動いたので南千は撫でていた手を素早く引っ込めた。
そして何事も無かったかのように寝たフリをした。
「……んん……?うわっ!!もう朝っ!?やばっ…どうしよっ…早く起きてくんねぇかな」
男の子の異様な慌てぶりに、南千は考えたあげくゆっくりとあくびをしながら起き上がった。
「あっ!…あのっさ…少しでいいから…血を…」
「え?」
「お願いだ!」
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